管理組合:引き継ぎが不十分

管理組合の理事というのは基本的に任期が決まっています。

任期が決まっているということは、新たに理事になる方は任期が終わる理事の方から理事業務の引き継ぎを行う必要があり、理事の任期が終わる方は新たに理事になる方に引き継ぎを行う必要があります。

しかし、実態としては、多くの管理組合においてちゃんとした引き継ぎというのは行われておらず、議事録などの紙の束を次の理事の方に渡すだけで引き継ぎ終了、となってしまっています。

管理会社が対応している場合でも、前からの残案件としてこういうのがあります、と口頭での伝達で終わってしまったり。

これでは何もわからないまま理事業務を始めないといけません。

ただこれは前任者が悪いというわけではなく、前任者もそのように前の理事から引き継いだため、同じように引き継ぎを行なっているだけです。これは“任期が終わった瞬間にゼロからスタート” が毎年起きるという、構造的問題とも取れます。

とはいえ、実際問題として何も情報がないまま初めての理事業務に挑むというのはやはり不安感が大きくなります。

最低限過去1〜2年の議事録と意思決定の背景メモがあったり、現在進行中の課題と “どこまで進んでいるか”がわかる状態になっていたり、管理会社との役割分担(どこまで任せてよいか)については把握できる状態になっていないと辛いものがあります。

ちゃんと引き継ぎが行われない原因は、実は多岐にわたります。

理事が「素人ボランティア」で専門性がないため、何をどう引き継いだらいいかわからないということもあります。

任期が短く、覚えた頃に交代するため、引き継ぐほど自身で整理できていないこともあります。

人によって管理方法がバラバラ(ノート・Excel・メール)のため、情報を集約できないこともあります。

そもそも“引き継ぎ資料を作る文化がない”ため、そういうものだと思っている場合もあります。

管理会社にしても引き継ぎを重視していない管理会社は多いため、最低限の情報伝達してくれないということはよくあります。

ご自身がいざ次の理事の方に引き継ぐ、となった時にもやはり困ることになります。

何を引き継げばいいのかわからない。そもそも引き継ぎ資料の作成に時間がかかりすぎる。自分の担当箇所だけ整理しても全体感はわからない。などなど。

このあたり原因は多岐にわたるのですが、一律言えるのが、情報が整理・集約していない、ということです。

ただ情報が一箇所にあっても取り出しやすくなっていなければ情報を活用することはできません。

情報の一元管理という言葉はよく聞くかもしれませんが、きちんと体系立てて整理された情報が一元管理されていると、活用するというフェーズでも非常に高い効果を発揮します。

これは「まんくみ」に限らずになりますが、管理組合で利用するツールを統一することによって、この情報の一元管理ということを一気に行いやすくなります。

これを用途に合わせて別々のツールを使い出すと、結局情報が拡散し、本当に必要な情報がどこにあるのか分からなくなります。

ただ集めるというだけではなく、いかに活用するか(特に引き継ぎ時)という視点からも情報集約ツールの利用を検討することが大事になってきますよ。